2012年12月31日月曜日

冬期材割採集 ~気になってたポイントへ~

29日は朝から天気が良かったので、午前中に用事を済ませ、急遽山に行ってきました。
もちろんオオクワガタ採集です。

今期は、香川でも綾川以外の産地を目指し、前回からチャレンジしていますが、

他の方の採集記事を見てるうちに、


“大型の3令幼虫や成虫を割り出してみたいなあ・・”

・・・・ダメですね。

欲求が抑えられなくなり、時間も半日しか無いので、開拓中のポイントで無く、
やはり可能性の高い綾川に行く事にしました。

んん・・・綾川での材割り採集は止める筈だったんですけど、全く優柔不断なおっさんです。

運良くゲットでき、綾川複数系統ブリードも良いかな?・・・なんて思い始めました(笑



そこで選んだポイントは、ずっと気になっていた、オオクワの密度が濃そうな中心地。
今までは場荒れしてると思い、入らなかった所です。

年末年始休暇で、その場所がどんな様子になってるかも興味があり、一度は入っておきたい
という思いからそこに決定しました。

早速、いつもの蕎麦屋で昼食をとりポイントの農道に車を停めると、
ちょうど採集者っぽい車が出て行く所でした。

さすがに有名地区だけに採集者も多そうです。

適当な獣道から林の中に入ると、中はクヌギと竹の混合林主体で
樹液木も結構あり、さすがオオクワ生息地と思わせる雰囲気があります。



 

“ここに生息している’ それだけで退屈すること無く、ワクワクしながら歩けます。

オオクワ生息地と生息不明地域ではこれが少し違うところでしょうね・・・・

で、肝心の材の方は竹害により倒木が多く、比較的豊富にありますが、ほとんど先行者が
チェック済みの様です。(泣
しかもベテランの方の様で、ほんのわずかに叩いて廻っている感じでした。
それでも、良さそうな材は少し念入りに確認しましたが、コクワすら入っていません。
やはり採集者が多いので、コクワも減っているんでしょうかね・・・・・?




昨年材採集を始めた頃は、間違って割り出したコクワは必ず持ち帰り、羽化させ
元の山にリリースしていましたが、これ、実際かなり手間がかかります・・・・。
そこで、その場で埋め戻しリリースする方法に変更しようと試していますが、
これも上手くやらないと成功しない事が分かってきました。

以前、試しにリリースした木を、数週間後割って確認した事があったんですが、
5ヶ所入れた中で、きれいに潜っていたのは1頭のみで、他は消えていました。

又、暖かい時期には、埋め戻したコクワ幼虫が、帰りには蟻の餌食になっていた事もありました。

これらの事から、かなり深く穴を開け、食痕等できれいに埋めてしまわないとリリースは
成功しないようです。
幼虫リリースには十分配慮したいものですね。




脱線しましたが・・・・

採集の方は、その後、何とか人の入らない場所を探すため、
斜面をジグザグに“ローラー作戦”で藪漕ぎしていると、
裾の方で大きな倒木のシルエットが確認できました。

降りて確認してみると、クヌギの大木が倒れており、キノコもそこそこ付いている様です。


“おお!なかなかの良材や”


ワクワクしながら近づき観察します・・・・・・

朽ち方は少し若い感でしたが、先端の方はニクウスとカワラで良く朽ちている様でした。
ただ、残念ながら先端部は、やはり先行者がチェックした跡が見られ、
少しテンションダウンです・・・・・・・(泣



まあ、でも大きい木なので、もう少しチェックする事に決め、

リュックを下ろし脇にあった枝部をひっくり返した時です!








“んん?”





こんな光景が目に飛び込んできました!












そうオオクワガタの典型的な“産卵痕”です。


私にとって、自然界でこのようなオオクワガタの痕跡を見るのは初めてでしたし、
産卵坑道は一度は発見してみたく憧れていたので・・・・・・


“おおーすごい!”


興奮して一人つぶやいていました。


それから慌てていつもの写真撮影です。(笑

倒れて折れた枝の木口に、この夏産卵したものと思われ、
 手前に大きめの坑道と、奥にも細めの産卵用坑道が確認できます。

“落ちてる枝にも産卵するんやなー”

なんて感心しながらしばし眺め、壊すのがもったいなかったのですが、
ゆっくりと割っていくと、最初に2令の(恐らく)オスが出た後次々に初令が・・・・



オオクワガタ 2令幼虫
 
産卵坑道の内部

オオクワガタ 初令幼虫


食痕と初令幼虫

そう、まるでブリードの割り出しの様に出てきます・・・・・。
あまり多ても困るので、6~7頭出して終了とし、反対側の木口を覗いたら、

なんとこっちにも坑道らしきものが・・・

こちらも少し剥がすとすぐ2頭幼虫が出たので間違いなさそうです。

まだまだ奥へ続く食痕が4~5頭程ありましたが、ここで無事羽化を願って材は壊さず
置いておきました。

小さな材なので、容量からしてもその程度の数しか養えないだろうと思います。
しかしこの子の親はよっぽどこの枝が気に入ったんでしょうね。(笑

採集後の枝です。  こんな材にあんなにたくさん生むとは・・・・


その後も、このポイントの様子を観察しながら1時間程度歩きましたが、手応え無く、
久しぶりの山だったこともあり疲れたので、早めに引き返す事にしました。

帰りは尾根を歩いていたんですが、突然、“ガサガサ”と物音が・・・

ドキッとしてその方向を見ると・・・

人がこちらに登ってきています。

こんな山の中、しかも道など無いところなのでビックリしましたが、手には土牛の斧を持っており、
どうやら同じ採集者のようです。

挨拶し聞くと地元香川大鍬会のベテラン採集者の方でした。

しばらくその場で休憩しながら、昔の香川の様子やオオクワガタが入る木(カワラ)や
空間の話など貴重なお話を聞かせて頂いていると、感心する事ばかりで、あっという間に
夕暮れが近づいていました。

慌てて二人で下山しながらも、材もやっぱり少しチェック・・・・

またまたその場でレクチャーして頂いたりと・・・

初めて息子以外の人と採集をしましたが、勉強になると共に、大変貴重な体験でした。



でもよく考えると、三令や成虫を狙うのに採集圧の高い場所を選定するのは間違っていますね(笑








0 件のコメント:

コメントを投稿