2013年2月18日月曜日

クワガタ採集道具の紹介

足のケガで採集の方はしばらく休みにしていますので、この機会に普段愛用している
採集道具のご紹介をさせていただきます。

まず、一番大事な足元からです。

“スパイク地下足袋”



近くのワークショップで3千円台だったと思いますが、これ、コストパフォーマンス高いです!



以前は登山靴使ってましたが、この辺の里山では、これが最強じゃないでしょうか・・・・

足にフィットするのと、足首が柔軟に使えるので身軽に動くことができ、グリップ力も抜群です。
耐久性も今のところ問題は出ていません。
ただ、コンビニの床等では良く滑りますので、注意が必要です。

ちなみに、完全防水タイプもあるようです。




次に小物類、まあ、特別なものはありませんが、こんな感じです・・・・


左下から鏡、針金、チーズフォンディュフォーク改造掻出し棒と中段のライトは、樹液採集時の小物です。

ライトは定番の“ジェントス”ですが、来期は高い位置の樹皮メクレに光を当てるのに
“ウルトラファイア”という、とてつもなく明るいライトを使ってみようかと思います。



バイクのヘッドライトと同等、なんと1300ルーメンだそうです。

実際、ジェントスよりかなり明るく、これで持続時間や耐久性が良ければ、戦力になりそうです。
そうなると双眼鏡やハシゴも要るかな?(笑

・・・・ハハ、そこまではちょっとしんどいので、
採れないのはあきらめて、上にいるクワガタを確認・観察して楽しみたいと思います。


(そういえば去年の夏、ここでは書けませんが、電気工事業者が使う凄い道具で採集に来てる
人を見かけました。アイディアは凄いと思いましたが、なんかちょっと引いてしまいました・・・・)





右側部分は、材割り採集時の道具です。

ガーバーの斧は、皆さんおっしゃるとおり非常に使いやすく、最初は感動しましたね。
腰に付けるサヤも機能的にできており、これを使うと他は使えなくなりますねー

プラノギスは最近導入したんですが、すでに幼虫同定には欠かせないアイテムになっています。
値段も手頃なので、昨年から導入しておけば・・・と後悔しています。

先日山で会ったベテラン採集者の方からは、ノミもあった方が良いよとアドバイスを頂いてます。
今のところTatsuさんから教えて頂いた自動車用の“内張剥がし”で事足りてますが・・・





あと、中央のカメラはキャノンの“パワーショットS100”(現行機種はS110)という機種ですが、

これがなかなかのお気に入り商品なんです。 ↓



このサイズでは最大クラスのセンサーを備えており、レンズも明るい(F2.0)ので、
林の中などの暗所に強く、ノイズも少ないです。

もちろん画質はカカクコムで高評価のとおり、折り紙付きです。

又接写に強く、広角側が24mmからとワイドなため、マクロ撮影時は、写体を大きく撮りながら
かつ、周囲の風景もボカシながら取り込むといった広角マクロならではの表現が可能です。

そのため、採集時の写真なんかは臨場感が出しやすくなりますし、ちょっとマニア向けですが
LAW記録対応ですので、後の補正範囲がグッと広がります。

さらにGPS付きとなれば、まさに採集者のために作ったんじゃないかと勘違いするくらいです。(笑
(ただ電池の消耗が早いとの事で、GPSは使っていませんが・・・・)





そうそう、忘れるところでしたが、背面にある青いファイル、これも欠かせません!
地図用ファイルです。

カシミールから出力し、エリア毎に入れてあり、抜き出してすぐ持ち出せるようにしてあります。

現状、冬は全て新規の場所に入り、夏は冬に見付けた樹液木を確認するといった採集サイクル
ですので、特に冬の採集時は、欠かせないアイテムの一つです。





最後に、写真上部に写っている黄色いひもの付いた金物・・・・
冬は使わないんですが、樹液採集の時は時々使います。

何だかお分かりでしょうか?







こうすると分かりやすいでしょうか・・・・・↓














正解は・・・


そう、“木登り道具”です。

電柱クヌギに黄色いベルトで固定して足場として使用します。
ホームセンターで2×4の金物と、ナイロンベルトを買ってきて作ってみました。

軽いので、夏はリュックに2セットほど入れておけば、4m程度の高さまでなら攻略可能です。
まあ、それ以上は諦める事にしています。

今までズレたり、切れた事はありませんが、類似品を作られる場合は自己責任でお願いしますね。
ちなみに私、体重は最大70kgです。

ズレ止めに曲げてみました・・・

価格:9,520円
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感想(2件)

2013年2月12日火曜日

ブリード用品の紹介(2/14修正)

まず、ブリードの近況ですが、3本目の管理の失敗から、菌糸の劣化が激しく
4本目へ突入したものが多くなってきました。
期待の幼虫たちも軒並み3~5gダイエットしています・・・・トホホ
一番期待の能勢A-1番33.5g→27.0g
一番デブだった能勢D-7番36.0g→31.0g
といった具合です。

でも、蛹化まではまだ少し時間はあるので、回復してくれることを期待しています。
劣化の原因は、温度降下時期のファンの風により側面にキノコが発生し、
時間が経過して腐敗したようで、注目の個体は特に見える位置(=風がよく当たる)
に置いてあったため被害が大きくなってしまいました。

ただ、こんな環境でもWISHの既製ボトルは劣化の兆候が見られないので、自詰め分は
詰め方にも問題があったのかも知れません。
来期は同じ失敗を犯さぬようにせねば・・・・・



先日、よく参考にさせて頂いているサイト“オオクワガタ自由研究ノート”のwaizuさんが
硬質スプーンの改造について記載されていました。

私も同じように、ボトル交換時の廃菌糸の撤去に苦労してたので、

“あっ、同じだー!”

ついコメントせずにいられなくなったと同時に、
うちの改造スプーンはじめ、菌糸グッズも一部ご紹介したいと思います。



まず、背後にあるプレスマシンはご存じ Ashtakaプレスです。
以前にも書きましたが、土台のボトル置き場はベニヤの摩耗対策にステンレス板を貼っています。
         
プラスティックボトルの場合はこれで全く問題なく、半永久的に使用でき、
衛生面でもおすすめです。
幸いホームセンターの切り板そのままのサイズで、コーナー面取りするだけで使用できました。
(ちなみにプレスバージョンはタイプⅠです。)

そのステンレス板の中央に乗っている木片は、菌糸を詰める際に穴をあけるためのものです。
9割くらい力で詰めた後、上に載せくぼみを作ったり、穴を開けたりします。



左はちょうど2令メスが横になれるくらいの大きさです。
右二つは穴開け用ですが、一杯まで押し込むと抜けなくなるのと、途中で止めると穴の周囲の
菌糸に若干乱れが生じる事があるので、ワッシャーみたいなものを入れてみようと思っています。


次にスプーン関係ですが、左3本はTatsuさんから頂いたもので、主に添加剤の計量に使用しています。

真ん中の内張剥がしもTatsuさんから教えて頂いたもので、割り出し用に使用しています。

その隣の赤い柄の道具は、草ひきの道具なんですが、菌糸交換時に幼虫を取り出した後の
廃菌糸を掻き出すのに使用します。
破壊力抜群なんですが、最近めっきり出番が減っています・・・・・。

というのも右端の柄が付いたスプーンが登場したからです。

菌糸交換では100均のマドラースプーンを使っていましたが、先端の湾曲が大きく、
菌糸とボトルの隙間に入りにくかったのと、スプーンの柄が細く、
数が増えると手のひらが痛くなってくるのが悩みでした。

いいものが無いか探していたところ、仕事場近くの“ビブレ”で丈夫そうなマドラースプーンを
発見したので、これは!と思い改造をスタートさせました。





改良点は、まずwaizuさん同様先端を薄くして菌糸とボトルの隙間に入りやすくすし、
手が痛くならないようにヤスリ用の柄を取り付けました。

元々のスプーンの曲面が緩やかで、丁度ボトルの側面Rにマッチしますので、
先端を怪我しない程度まで削り、傷つかないようにコンパウンドで磨いてあります。

柄の方は、幸い無加工でちょうどスッポリ入ったので、エポキシで固定するだけです。


これでも十分でしたが、その後自分好みに改良を重ね、テコの原理が効かせやすいように
首の角度を若干きつめにしたのと、長すぎても使いずらかったので、少し斜めにして
ボトル底に着くくらいの長さに変更しました。



曲げ加工については、SUS304なので、焼きはほとんど入らないと思っていましたが、戻らないように焼き入れすると意外と硬度が上がり、プレスマシンの堅詰めでも戻ることはありません。

今では交換時は幼虫掘り出し、菌糸穴開け、廃菌糸撤去までこれ1本で済ませています。

それぞれに特化すればもっと優れた道具は出来ると思いますが、持ち替えるのも面倒に思うくらい不精者なので、現状これで大変満足しています。


子供の頃から工作好きだったので、オリジナルの道具なんかを作るのも、今ではブリードの楽しみの一つになっています。

注:2/14追記 詳しく調べましたら、SUS304はやはり焼き入れ効果は常温においては期待出来ず、場合によってはもろくなったり、錆びやすくなったりする恐れがありますので、おすすめ出来ません。現状問題なく使用できているのは元々の強度が高かったためで、焼き入れの効果ではないと思われます。


2013年2月6日水曜日

冬期材割採集 ~痛たっ!~

月曜日の夜、食事中に妻が言いました。

“県内のハンターが体重100kgの大イノシシに牙で足を6ヶ所刺され、
大怪我をしたらしいよ。”と・・・・

“えっ!まさかあいつか?”

あの大イノシシの事が頭をよぎり、慌てて四国新聞を開いて読むと、
場所は “東かがわ市”
全然離れた所ですので、どうやら違う個体ですね。

何でも、草むらから攻撃してきたとのこと・・・・
もし、内股の動脈でもやられていたら、命も危うかったですね。

父親がよく言ってましたが、襲われた時剣鉈を持っていれば、
奴らは太ももを牙で狙ってくるので、内股に当たらないように股の外側を
狙わせて、喉の下の辺りから剣鉈を入れると、骨に当たらず心臓に届き
仕留めることができるそうです。

でも、丸腰では危険ですね。
実家では猟犬も牙で腹を割かれ何頭かやられてますので・・・

先日の遭遇がありましたので、ついこんな記事に敏感になってしまいます(笑



















さて、今回はイノシシ遭遇はありませんでしたが、
1月最後の日曜日、プチ採集行の話です。


その日はブリードの雑用をのんびりやるつもりでしたが、風も無く穏やかな晴天です。

“ああ、採集日和やなあ・・・・”

そう思いながらお昼前には作業のノルマが終わり、山に行く意欲がムズムズ・・・・・。
居ても立ってもいられず、午後には山に向かっていました。

またまた遅い時間からのスタートなので、短時間で回れそうな、
道路からすぐ見えるクヌギ林に入りました。

入ってすぐにいくつか倒木が見え、
いきなり良い感じじゃないですか!

太めの倒木が3本ほど見え、遠目には人が入った感じではありません。

“おお!ラッキー!”

心躍らせて、近づいていきますと・・・・





ハハハ、そんなはず無いですよねー



ちゃんと先行者のチェック跡が “控えめ” にありました。(泣・・・

まあ、よく目立つ林ですからね・・・・


でも、倒木は数あるので順番にじっくり観察します。

産卵痕のようなものは無く、朽ち具合も点数を付けるとすれば、
80点くらいの仕上がりでしょうか。

まず、1本目、軽く斧を入れてみますが、やはり反応はありませんでした。

そんな感じで2本目も終わり、

3本目・・・

“やはりこれも駄目そうやな・・・・・”

ついに諦め、斧を仕舞う前に周囲を見渡すと、斜面の上部にこんな材がありました。



どうでしょう?

いかにも古く、終わってそうじゃないですか?

先行者もそう思ったに違いありません。



ちょっと登る必要があるので、私も止めようと思ったのですが、
ふと中央部分の穴が目に留まりました。

“あれ?小さな成虫の脱出痕かな?”

“そうや、こんな古い材に意外と成虫がボコッと出たりするんやな!”

ネットで仕入れた情報が頭をよぎり、

“こまめなチェックあるべし!”

と思い直し、チェックしてみることにしました。



案の定、上部はスカスカ、古いカブトの食痕がチラホラ見えるくらいで、
クワガタの幼虫は居ません。
最初は慎重にやってましたが、スカスカ材なので徐々に雑になり、中央部分に移りました。


まずは、さっきの穴が何の脱出痕か、食痕で調べてみようと思い、

サクサクッと斧を2・3発れてみたところ・・・・・


???


蛹室も食痕も無い!



あれれ???

もしや、あれ?




産卵痕??



老眼鏡を掛けじっくり観察すると、なるほど割跡に初令クラスの食痕があり、
内張剥がしで割っていくと

いい色したお尻が見るじゃないですか!

 
 

おい!これ、オオクワ初令かも・・・・・


“あちゃー!”

慌ててさっき割った破片を調べると、やはりいくつか食痕が残っていますが、
幼虫は残っていません。

もしかしたら、1~2頭ぶっ飛ばした可能性ありますねー トホホ

気を取り直して、産卵痕の部分から初令を取り出し、もう一つ2令クラスの食痕を追い掛けると
雨水で変色した部分から、すぐに“いかにもオオクワ”っぽい2令が・・・・







早速、取り出し同定してみます。


頭幅は4.9mm  頭の色濃いめ、 顎割と真っ直ぐ、気門・・・、産卵場所・・・・


結果は・・・

んんー

オオクワ!・・・・ に限りなく近い不明幼虫!



まあ、現在の私の同定能力では、オオクワの様ですね。
でも、ノコやヒラタの2令をじっくり見たことないので、自信はありませんが・・・

一応不明幼虫③としておきます。
(どなたか詳しい方いらっしゃいましたら、ご教授下さい。)

この材は他に食痕は見当たらず、この2頭のみとなりました。

この後も期待して奥へ入りましたが、
良さそうな材はあるものの、残念ながら空振りばかりで、
植生が変わってきたので、まだ早いですが、別ルートから帰る事にしました。


















途中、かつて段々畑であったような場所にさしかかり、クヌギもチラホラ見えてきたので、
段々部分を一つ一つ降りながら探索しようと、最初の段差約70cmを左足から着地した時です。


“グキッ”


足首が外側によじれ、鈍い音を感じたと同時に激痛が・・・・・

落ち葉に隠れて分かりませんでしたが、着地地点に木の根が露出しており、
ひどく段差があったようです。

“しまった!”

とっさに思いましたが、5分くらいじっとしていると、痛みも柔らぎ足を動かすと、
痛いながらもちゃんと動きました。
幸い、大事には至ってないようなので、少しホッとして近くの竹で杖を作り、
足をかばいながら通常10分くらいの道のりを、40分かけて何とか車に帰り着きました。

念のため翌日病院に行くと、筋が伸びて痛んでいる、いわゆる捻挫ってやつで、

2週間程度は運動禁止だそうです。・・・・トホホ

山の神様が、“あんまり荒らすんじゃない” とお灸を据えたんでしょうね。


1頭目の初令




2頭目の2令  不明幼虫③




・・・・・ということで、今回はあまりドラマチックな展開にならなかったのですが、
実は、昨日から、少しだけときめきそうになっています。

それは、大イノシシに遭遇した日に割り出した頭幅5mmの不明幼虫です。
そう、番号付を付け、“不明幼虫①”としますが、

オオクワになれ!と毎日のように覗いてましたところ、

昨日ついに3令に脱皮していました!

脱皮する前は胴体が異常に長く、体の割に頭が小さくて、ホントにおまえクワガタか?って
思いたくなるくらいアンバランスな姿だったんですけどね・・・・


・・・・で、なにクワ?

となりますが、


ごめんなさい。まだ私には分かりません・・・・

だって、こんななんですから・・・・・





脱皮した皮と一緒に記念写真


気門からノコではなさそうです。
アゴの形も色が薄くはっきりしてないので見にくいんですが、
ヒラタやノコの形じゃ無いように見えますね。
頭の色や亀裂は・・・・

まだ分かりませんね。

アーチ状の点々はありましたので、
オオクワの可能性がかなり高くなりました!



ん、まさか大型のコクワ??・・・・・

コクワも点々ありますもんね。
後日経過報告いたします。