2013年7月31日水曜日

昼山はきついですねー

先日の日曜日、曇り空で涼しそうだったので、今期初めて昼間のクワガタ採集に出掛けてみました。

朝はのんびり出発し、まずは冬に見つけた新ポイント。
登山道沿いに有り、目立つのでもうこの時期期待はできませんが、
高所にメクレがあり良さそうな木もあったので行ってみました。

滅多に出さない脚立を担いで登り、着いてみると、良さそうに思っていた木は、
こう見るとそうでもありませんね (泣




樹液は出てませんし、メクレも壊れてます。

もちろん虫はいません・・・・

周辺もチェックされてるようで、やはり目立つ場所はもう遅いようですね。



次は去年から良く通ってる、Aクラスの樹液木のある地区、道路からそう遠くない場所ですが、
人は入らないような所です。

林に入ると、やはり人は入った様子はありませんが、ここも数本ある木にはカナブンしか居ません・・・・



“昼間ってこんなに虫少なかったっけ?”

そう思いながら香川では比較的広大なくぬぎ林へ移動しました。

“ここに居なけりゃ今日は諦めよう・・・・”

夏に来るのは初めてなので、樹液を探しながらウロウロと・・・・
ぽつぽつ良い木がありますが、やはり虫は居ないですね-

そんな調子でさまよってるうちに、見覚えのある倒木に出くわしました。
以前見た時は良い感じに朽ちてましたので、ちょっと観察してみようと近づいたところ、


すぐにこんなものが・・・








???



写真中央、お分かりでしょうか?






拡大です。







そう、木の削りカスです。


“おいおい!
これもしかしたら・・・・産卵痕??”


いや待てよ・・・・脱出跡かも?


地面に近いので真下から覗けませんので、カメラにとって確認しますと、中から出てきた感じでも
なさそうですし、削りカスの山の状態からも、外から囓っていったに違いありません!


木くずと穴
 
 
穴の拡大



どうでしょう・・・・?
オオクワ産卵痕の可能性は十分あると思われます。

注意深く他も観察すると、もう一つありました。

 
こっちも木くずです。
 
 
上の穴



野外でこういった痕跡を見て、オオクワの活動を想像するのも趣がありますね。
蚊の襲撃も忘れ、しばし見入ってしまいました。

何の痕跡かは冬に確認してみたいと思います。



オオクワっぽい痕跡に出会えてうれしくなり、採集の方もエンジン掛かってしまいましたが、
相変わらず虫居ませんねー

コクワやチビヒラタがチラホラくらい・・・・。



良さそうですけど・・・・


他の方の記事でも読んだ事ありますが、オオクワの有名なポイントは、材割りで他の虫も採集されるので、
虫自体少なくなるようです。

そう、程々にしとかねばなりませんね。



そんな中、この辺では珍しいオオムラサキに出会いました。

少し奥に入れば、香川も沢山居るんですけどね。

オオムラサキとカナブン



せっかくなのでしばし観察・・・

カナブンと樹液の奪い合いやってます。
威嚇されても案外怯まないんですよー

ハネを広げて反対に威嚇?したりしてます。




ところが、昼間の樹液場では最強のこいつが現われるとみんな一目散!





なかなか立派なスズメバチでしたよ。
オオスズメバチってやつかも知れないです。

ホント標本にしたいくらい(笑




ふと気付いたら、とっくに昼回ってます。

曇っているとはいえ、猛暑の中ハイペースで樹液チェックを行なったので、喉はカラカラ
こんなに夢中になるはずでは無かったので水筒も持ってきてません。
軽い頭痛とめまいが来たので、残念ですがここで撤収です。

初の昼山で体が慣れてませんので無理は禁物ですね。

帰ってしばらく寝込んでしまいました・・・・トホホ




ついでに、最後羽化報告です。

1月12日に採集した大型ペアのオスの方が羽化し、しばらく経ったので掘ってみました。
採集時頭幅12.0mmの大型オスで、体重も14gから菌糸に入れると25gにまでなった固体です。


蛹室をめくると・・・・



完品の様ですね。

取り出して軽く計測すると71mm前後、固まって70オーバーは微妙でしょうか・・・・



形は・・・




んんー

正直、先日ご紹介した同じ日に別の木で採集した68.5mmの方が断然かっこいいですね。
同じ木からの大型メスにどちらを掛けるか悩みどころです。


飼育して能勢に比べると、香川産は大きくなると胴長体型が多いように感じました。
香川産に限らず、ワイルドに近い個体は皆そうかも知れません。

有名血統は良形が選抜され累代が進んでいるからだとは思いますが、今期種親にした871ギネス同腹なんか、
あのサイズでプラモデルのような綾川68.5mmのバランスを保ってるんですから、たいしたものです。
時間は掛かりますが、香川産自己採集の血統も大型美形に育ててみたいですね。


2013年7月25日木曜日

樹液場の賑わいを求めて

近頃は仕事が忙しくなかなか採集に行けてません・・・

週末も仕事の予定でしたので、先週の水曜日に、仕事を早めに切り上げ、やっと山に行ってきました。

以前は“地元産オオクワの種を絶対採る”といった強い決意で、半分義務の様に通っていましたが、
近頃はいつもの樹液場の賑わいを覗いてみたいって感じで、肩の力を抜いて楽しみたい思いです。

仕事帰りなので、2時間程度と決めて、有望で入りやすいポイントを選定し入ってみました。


まずは、新規ポイントで、材割りでは香川でも一番濃いポイントの少し外れにある期待の場所です。
藪に入り、近づくと樹液臭が漂い、期待通りです。

ああー、これがいいんですねー!


しかし・・・



 
樹液は良く出ていますが・・・・

そっと近づき確認しますが、まだ明るいせいか外には虫っ気がありません。

そんな訳無かろうと、樹皮メクレをライトで照らしますが、コクワさえ見当たりません・・・・

そういえばこの辺り、ベテラン採集者の方と話しましたが、材採集でもコクワ少なかったような・・・・

オオクワは竹害で材豊富だったんですけどね???




時間がないので、とにかく虫が多いところへ場所替えです。

少し山に入ったところで、昨年はノコギリ・ヒラタがたくさん居た樹液木を覗いてみました。
案外目立つ場所なので、何となく人が入ったような形跡がありましたが、少なくとも雨の後は入っていないようです。

遠目にカナブンが沢山見えたので、ノコくらいは見る事が出来るだろうと思っていましたが・・・


残念・・・!

メクレの奥にコクワが3ペアくらいで、期待した樹液場の賑わいはありませんでした・・トホホ



3連休後で入りやすい場所はダメなのかも知れませんね。

諦めて帰ろうかとも思いましたが、どうしても樹液に群がる黒虫たちを見たいので、
予定外に山深い場所まで入ってみる事にしました。

そこは2年前、初めてオオクワガタを採集した“特A級ポイント”です。

暗くなり始め、2年前採集した時と同じ時間帯なので、緊張感が高まります!

ここの木は割れ目が深いので、入られると採れなくなりますので、照明を消し静かに近づきました・・・


木の真下に着き、ライトをメクレの方向に向け点灯です!

どうや!?

・・・・




あれ???


2年前上部のメクレから63mm 大歯を出した木


樹液出ていません・・・・

昨年は大丈夫だったんですけどねー
2年前も木が折れていましたので、生命力も限界だったんでしょうか?・・・・
でも久しぶりに来て、あの時の感動を思い出しました。




まともな虫を見ていませんので、更に進みますが、どうもこの日は全体的に虫が少ないようです。
やっと小さなノコを見たところで、少し満足し諦めて帰ろうとしたところ、




樹皮隙間から大きな腹が!  ↓





おおー!



ドキッとしてほじくり出すと・・・・











・・・・・





やっぱりいつものオチでした・・・(笑



本当はもっと樹液場に群がっているシーンを見たかったんですけどね。


お盆休みにリベンジです!





最後に 恒例(?)のカブトくんです。

そう、あの大きなカブトの幼虫!

週末に掘る予定でしたが、ガサガサするので蓋を開けると・・・・・








どうです! この肥満体!

こんなにお尻がでっかいカブトは見た事ありません・・・


体高があるので、持った時のボリューム感はすごいです。


サイズはどのように測るのか分かりませんが、角を下げると83mm~84mmはありそうです。

クワガタと違いカブトは測定難しい・・・
しかも痛い!!

角を強引に押さえて撮影してみました。




デブなので、体重ならギネス狙えるかも・・・(笑

オオクワ用飼料はやはり高栄養なんですねー
F0でこの大きさは、なかなか良いかも知れませんので、一応ブリードしてみる事にしました。












2013年7月15日月曜日

綾川町産 F0 羽化個体の紹介

昨日は観音寺市のおまつりで、銭あさり大会というイベントに行ってきました。

文字通り、砂浜に当たりくじ付きハマグリをまいて宝探し的潮干狩りをするイベントで、
かなりの人出があり、毎年盛り上がっているようです。

うちは久しぶりの参加でしたが、貝はたくさん捕れたものの、残念ながら当たりは出なかったです。
昔は賞金総額100万円とかやってまして、5百円~3万円のシールが貼ってあったんですが、最近は予算の都合で、
お食事券になってるようでした。



宝探しは大好きなので、こういったイベントは応援しています。

私の実家でも、町のイベントの一環で砂浜での宝探しを提案し、実施されていましたが、
人気があったにもかかわらず、財政難からイベント自体が中止になってしまいました。

これを楽しみに帰省していた親戚一同がっかりです(笑

なんだかうちの家系は宝探しに燃えるんですよねー

私自身オオクワ採集といった宝探しを未だやっていますが・・・・
(実は鉱物採集という“宝探し”も好きだったりします・・・)



そんなオオクワ採集で、なかなかのお宝が羽化しましたので、ご紹介したいと思います。

1月12日 香川では比較的人が入らない山奥の倒木地帯での採集個体です。
http://kodomooyaji.blogspot.jp/2013/01/blog-post_25.html
イノシシが物色した後のこんなクヌギの端材から・・・・


この木からです。
 
 
 
体重10.5g 頭幅10.8mmでした。
6月中旬 68.5mmで羽化してくれました。
F0個体の雄では我が家の最大個体になります。


掘った瞬間から感じたのは “顎ながーっ” でした。
しかも美肌でピカピカです。

実際は写真よりも顎が細く、長く、コクワの様にスマートな個体です。

なかなか戦闘的で、↓こんなポーズで挑発したりするところも気に入っています。


やはりワイルドもいいですねー

しかも幼虫で採集すると2度楽しめる???(笑

本当にうれしくてたくさん写真撮ってしまいました(笑









あとは、同じ日に採集した大型ペア。
メスと同定した個体が羽化している様子でしたので、恐る恐る掘ってみました。



右側の個体です。(9g 頭幅9.8mm)





採集時、卵巣が確認できなかったので

“ブリードのためには確実にメスであって欲しい” 

そう思いながら・・・・



ドキドキしながら蛹室をめくると、









おおー、良かったー

しかもかなり大きい!
腹に少し赤みが残っていたのでまだ縮むと思いますが、48mm以上はあります!
3令採集としてはおそらく大きな個体だと思います。

残る楽しみはは、この個体と同じ木から採集した頭幅12.0mmの大型3令!
音を聞くとまだ蛹してるようなので、羽化しましたら又ご報告いたします。




実は今日、本当は息子とシーズン初の樹液採集と魚捕りに行く予定でしたが、あいにくの雨なので中止し、
放ってあった成虫の測定と管理表を作ってみました。
凄い個体が羽化すると管理表作成作業ももっと進むんですけどね・・・(笑

初のブリードを終えて感じたのは、“大きくなる資質のない幼虫は、太らしてもダメ” という事でしょうか・・・
初心者ですが、それは何となく感じました。

又、同じ環境でも太りやすいラインとそうでないラインがあり、太りやすいラインは資質以上に太ったため、
暴れ、不全、尻出しが頻発・・・・。
太りにくいラインは逆にそれらが少ないようです。

更にこの中から体形的に長さに反映されやすい形状のラインは、いわゆる“還元率”の良いラインと呼ばれ、
体重の割に長さが出る結果になるのでしょうか・・・・???

そんなラインは飼育できなかったので想像ですが・・・(笑

細かく言えばラインの中でもそれぞれの個体となるのでしょうけど。



というのも能勢Dラインからこんな個体が出ました。




大型血統としては珍しい小型個体、50mmにも満たないオスですが、この体で尻出しです。

この子は生まれつきもしくは、若齢幼虫の早い段階から外骨格がこのサイズと決まっていたのかも知れません。
他と同じように高栄養の菌糸を与え続けましたので、資質以上には太って尻出しでギリギリ羽化したものの、
骨格自体は大きくなることはなかったようですね。



最後に、間に合いませんでしたが、国産カブト。
2~3日前に44g幼虫個体が無事羽化した様子です。

カブトは3頭飼育しており、メス1頭と35gオスが羽化しています。
35gは79mmくらいでしたが、厚みが凄いので、当然ながらオオクワの79mmより迫力ありました。

44g個体は、そうですねー
今期のオオクワ81.8mmを越して欲しいですねー
F0の終令から太らしたので無理かな・・・?
カブトは成熟期間が短いらしいので、来週にでも掘ってみたいと思います。