朝はのんびり出発し、まずは冬に見つけた新ポイント。
登山道沿いに有り、目立つのでもうこの時期期待はできませんが、
高所にメクレがあり良さそうな木もあったので行ってみました。
滅多に出さない脚立を担いで登り、着いてみると、良さそうに思っていた木は、
こう見るとそうでもありませんね (泣
樹液は出てませんし、メクレも壊れてます。
もちろん虫はいません・・・・
周辺もチェックされてるようで、やはり目立つ場所はもう遅いようですね。
次は去年から良く通ってる、Aクラスの樹液木のある地区、道路からそう遠くない場所ですが、
人は入らないような所です。
林に入ると、やはり人は入った様子はありませんが、ここも数本ある木にはカナブンしか居ません・・・・
“昼間ってこんなに虫少なかったっけ?”
そう思いながら香川では比較的広大なくぬぎ林へ移動しました。
“ここに居なけりゃ今日は諦めよう・・・・”
夏に来るのは初めてなので、樹液を探しながらウロウロと・・・・
ぽつぽつ良い木がありますが、やはり虫は居ないですね-
そんな調子でさまよってるうちに、見覚えのある倒木に出くわしました。
以前見た時は良い感じに朽ちてましたので、ちょっと観察してみようと近づいたところ、
すぐにこんなものが・・・
???
写真中央、お分かりでしょうか?
拡大です。
そう、木の削りカスです。
“おいおい!
これもしかしたら・・・・産卵痕??”
いや待てよ・・・・脱出跡かも?
地面に近いので真下から覗けませんので、カメラにとって確認しますと、中から出てきた感じでも
なさそうですし、削りカスの山の状態からも、外から囓っていったに違いありません!
木くずと穴 |
穴の拡大 |
どうでしょう・・・・?
オオクワ産卵痕の可能性は十分あると思われます。
注意深く他も観察すると、もう一つありました。
こっちも木くずです。 |
上の穴 |
野外でこういった痕跡を見て、オオクワの活動を想像するのも趣がありますね。
蚊の襲撃も忘れ、しばし見入ってしまいました。
何の痕跡かは冬に確認してみたいと思います。
オオクワっぽい痕跡に出会えてうれしくなり、採集の方もエンジン掛かってしまいましたが、
相変わらず虫居ませんねー
コクワやチビヒラタがチラホラくらい・・・・。
良さそうですけど・・・・ |
他の方の記事でも読んだ事ありますが、オオクワの有名なポイントは、材割りで他の虫も採集されるので、
虫自体少なくなるようです。
そう、程々にしとかねばなりませんね。
そんな中、この辺では珍しいオオムラサキに出会いました。
少し奥に入れば、香川も沢山居るんですけどね。
オオムラサキとカナブン |
せっかくなのでしばし観察・・・
カナブンと樹液の奪い合いやってます。
威嚇されても案外怯まないんですよー
ハネを広げて反対に威嚇?したりしてます。
ところが、昼間の樹液場では最強のこいつが現われるとみんな一目散!
なかなか立派なスズメバチでしたよ。
オオスズメバチってやつかも知れないです。
ホント標本にしたいくらい(笑
ふと気付いたら、とっくに昼回ってます。
曇っているとはいえ、猛暑の中ハイペースで樹液チェックを行なったので、喉はカラカラ
こんなに夢中になるはずでは無かったので水筒も持ってきてません。
軽い頭痛とめまいが来たので、残念ですがここで撤収です。
初の昼山で体が慣れてませんので無理は禁物ですね。
帰ってしばらく寝込んでしまいました・・・・トホホ
ついでに、最後羽化報告です。
1月12日に採集した大型ペアのオスの方が羽化し、しばらく経ったので掘ってみました。
採集時頭幅12.0mmの大型オスで、体重も14gから菌糸に入れると25gにまでなった固体です。
蛹室をめくると・・・・
完品の様ですね。
取り出して軽く計測すると71mm前後、固まって70オーバーは微妙でしょうか・・・・
形は・・・
んんー
正直、先日ご紹介した同じ日に別の木で採集した68.5mmの方が断然かっこいいですね。
同じ木からの大型メスにどちらを掛けるか悩みどころです。
飼育して能勢に比べると、香川産は大きくなると胴長体型が多いように感じました。
香川産に限らず、ワイルドに近い個体は皆そうかも知れません。
有名血統は良形が選抜され累代が進んでいるからだとは思いますが、今期種親にした871ギネス同腹なんか、
あのサイズでプラモデルのような綾川68.5mmのバランスを保ってるんですから、たいしたものです。
時間は掛かりますが、香川産自己採集の血統も大型美形に育ててみたいですね。