うちは冬からは常温管理ですので、昇温は季節まかせですが、
近頃は25度くらいまで上がる日があり、オスもそろそろ蛹化準備を始めました。
数頭暴れていますが、大きな幼虫はまだじっとしているようで楽しみです。
手抜き飼育を目指し(?)今期は3本目菌糸の多くをカンタケに変更しましたので、試験的に
床下の寒い環境と、玄関のやや寒い環境にも置いてキノコの生え具合を比べてみました。
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左:床下 右:玄関 |
左が床下(9度~12度くらい)で、右が玄関(11度~16度くらい)です。
結果、寒かった床下は意外にもあまり生えていませんでした。
やはり玄関に比べ、温度変化が緩やかだったのが原因でしょうかね?
ちなみに最低で15度くらいのブリードルームは暖かいので全く生えません。
むしろ暖か過ぎなのか少し劣化しているようにも見え、ヒラタケよりカビが多かったです。
ヒラタケはブリードルームでもキノコの発生がありましたが、
量はわずかでブリードに影響しない程度でした。
カビもほとんど発生せず、菌糸の状態から判断すると、我が家の3本目はヒラタケの方が勝っていたように感じました。
後は羽化結果がどうなるかですが、これは個体差もあるので比較は難しいでしょうか・・・
実は、前回紹介していませんでしたが、先週採集したオオクワガタの蛹室を持ち帰ってきました。
もともと蛹室の標本は狙っており、良い状態であれば持ち帰りたいと思っていたのですが、
オオクワ採集で大変有名な“どんぐりさん”のブログで、食痕を持ち帰る試みをされているのを知り、
これだ!と思ってしまいました。
食痕付きの発想は全くなかったので、すばらしいと感心する限りです。
それ以降、すっかり食痕付きに憧れるようになっていたところに先日の幸運です。
何とか持ち帰られるような状態でしたので、2頭分贅沢に頂いちゃいました・・・(笑い
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こちらの食痕は表面からは見えません |
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こちらはかなりの大型標本です。 |
早速どんぐりさんにメールで食痕付き蛹室の標本作製方法について相談したところ、
快くアドバイスをいただいたので、それを参考に今後じっくり乾燥させチャレンジする予定です。
私にとっては滅多に無いサンプルですので、採集時のままとはいきませんが、少しでも雰囲気が分かる標本にしたいですね。
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自分が入っていた蛹室に入れて記念撮影! |
また、先日の日曜日はかなり前から息子と約束していましたので、2人で採集に出かけてきました。
先週程の幸運はありませんでしたが、それでも記念すべき採集行になりましたので、
2週連続で大変恐縮ですが、少しご紹介したいと思います。
3月16日、その日は朝から天候も良く絶好の山歩き日和でした。
息子の部活が休みでしたので、かなり前から約束していた日でもあります。
今まで親子での採集は3度ありますが、残しておいた幼虫を割り出したのは別として、
一度も採集に成功した事がありません。
ですので、何とか成功させたいと思い、未知の薄そうな地域では無く、
以前からこの日のために用意しておいた可能性の高そうなエリアを2箇所ほど選びました。
ついでに息子の足腰の鍛錬にも適した広大なポイントです。
まず最初のポイントは、竹藪とドングリの木が混じった良さそうな環境が長く続くような場所でしたが、B級の朽ち木はあるものの、収穫はありませんでした。
当初午前のみの予定でしたが、変更し昼は中華そばで有名な谷岡食堂で腹ごしらえして、午後のポイントに移動です。
こちらは標高差がある厳しいポイントでしたが、気温も上がり、心地よい風が春のにおいを運んでくれ気分を盛り上げます。
広いので途中位置を見失い、修正のため最も厄介な“細くて古い竹林”の藪こぎを余儀なくされました。
たいがいの場所は文句を言わずついてくる息子も、
とうさん、これは無理やろ??
と言うぐらい、きついルートです。
しばらく辛抱すると、ようやく、このポイントで最も期待していた尾根にたどり着きました。
そこは狭いながらも、地図で予想の通り良い雰囲気の混合林で、空間もあります。
注意深く観察すると、斜面になかなか良さそうなエノキ倒木がありました。
“おおー!”
軽く声が出たところで、早速リュックを下ろしてチェックです!
良さそうな根元の方は息子に任せ、私は先端側からチェックしていきます。
でも、先端はまだ早いようなのですぐ見切って、息子のチェックを見ると、
残念、こちらも朽ち方があまり良くない感じでした。
表面グズグズ、中やや固め・・・
息子も“駄目かも・・・”
と言いながら材と戦っていました。
確かにやや固めの部分も期待薄の感じです・・・
中が良い場合もあるので、そのまま見守りますが、息子の力では厳しそうです。
“よし、ちょっと替わってやるわ”と声を掛け、
ガーバーで一撃してやると、
大きく割れた材から、ムカデとゴキブリらしいのが現れました!
おお!びっくりした!
ムカデは素早くお帰りになりましたが、
ひっくり返ったゴキブリを息子が確認すると、
“あれ?クワガタのメスや!”
私 “ほんまか?”
それは確かにクワガタのように見え、一瞬にして緊張感に包まれます・・・
そのうちメスはゆっくり体勢を変え始めたので、
二人して“オオクワでありますように・・・”
と祈りながら見守りました。
やがて・・・・
このように体の横から羽の筋が確認されたところで、
やったー!
オオクワや!
二人での記念すべき初採集の瞬間です!
思わずハイタッチを交わし、写真撮影です。
よく見ると、折れた木の根元からわずかに続く太い食痕だけで、蛹室はありません。
越冬虫???
でも虫自体はピカピカなので、秋ぐらいに蛹室から出てまたすぐ冬眠に入った個体ではないでしょうか?
オオクワの越冬虫に遭遇したのは初体験だったので、越冬位置など大変興味深かったです。
その後、別の材からも大型3令を出して、2人共心地良い疲れで下山しました。
帰ってメスのサイズを測定すると38mmとワイルドでは平均的なサイズでしょうか・・・
3令幼虫は頭幅10.8mmと平凡でしたが、体重は驚きの20g!
午前だけで帰らず良かったです・・・・(笑
でも、待望の初ゲットにもかかわらず、息子はそんなにうれしそうではないんですよね??
私だけはしゃいでいるようです・・・・・トホホ
おわり